犬が死んで。
彼女が召されて約半年。
亡くなってから3日目で涙はつきて
7日目で思い出話ができるようになり
一ヶ月で彼女がいない生活に慣れました。
彼女の名前はナナといい、(最初の飼い主がナナコと名付けていたので)、
ナナ、ナナ、と呼んでいました。
彼女が召されたのはちょうどトルコキキョウの収穫の頃。
収穫した花の不要な葉をむしり30本ほどに数えて出荷する毎朝の作業。
そう悲しんでもいられまい、よし仕事だと気持ちを切り替え
いち、に、さん、と数えながら通過する「なな」。
ああ。
愛犬に数字の名前をつけるべきではなかった…と後悔しても後の祭り。
まるで三の倍数でアホになるの世界のナベアツ状態。
ナナという数字をつぶやくたびにいちいち感傷的になる自分が自分でめんどくさかった。
今となっては笑い話ですが。
月命日の近辺に、彼女が夢に出てきます。
強くたくましくへこたれなかった彼女の写真を見ると、やっぱり犬ってえらいな、と思います。
きっとすべての犬はえらいんだと思います。
なんとなく。
人間は親を選べないことを嘆いたりするけれど、
犬は飼い主を選べなくても責めたり恨んだりしないから。
ぜんぜん雪が降らない。
降らないまま春が来るのかな。
こんなに雪が少ない冬ははじめて。