こりない犯人
見るも無惨な長座布団。
部屋の隅にとりあえず放置したところ、
ボロボロのそれに真っ黒子さんが座り込む。
お気に入りだったのに。
しょぼん。
犯人はもちろん、
「記憶にございません」
「彼です」
無言の視線で犯人を指す背後の白黒。
真っ黒子さんが不憫なので縫うことに。まず膨らんだワタをととのえて、
飼い主の昔なつかしの裁縫道具を出しザクザクと手縫い。
10分ほどで完了。
待ちきれなかった真っ黒子さん。
ひっくり返して布をかければまだしばらくいける。
めでたしめでたし。
と、思いきや、数分後、見るとこう…